わかりやすい日本語を書くために
わかりやすい文章の条件

文章構造の基本

文章を作る上で基本に置かれるのが四段型の文章構成です。

起……話を起こす。書き出し、前提条件など(つまり、序論です)。文章の導入部。
承……起を承[う]ける。起を発展した話を提示。論文であれば論を説明する。小説であれば、本題に関する内容。
転……話を転じる。承とは視点や物事を変え、内容を深いものにする。論文であれば持論とは異なる論との比較・検証など。小説であれば、内容の転換。
結……話を結ぶ。話の結論。

この4つの中でもっとも難しいのが、「転」です。せっかく「起」「承」「結」がうまい文章でも、「転」で失敗すると、説得力に変え、分かりにくい文章になってしまいます。ですので、この四段型の重要な点は「転」をどうするかにかかっているかと言っても過言ではありません。
おそらく、学校の授業などでは(特に小中学校)、「転」とは「承」と異なる内容ですよ、話の展開がガラリと変わりますよ、と教わってきたのではないでしょうか。しかしこの説明では不十分です。確かに、「転」とは漢字で見れば、話を転じる、全く違う内容に変えることになります。しかし、違うのです。「承」と違う視点で見る、「承」の内容をより深く切り込む、「承」の内容を広げることが「転」なのです。ですから、「承」と「転」とは密接な関係であり、まったく無視した存在ではありません。なかなか慣れないとこのような四段型で文章を書くことは難しいことから、最近では「三段型」が一般 化しています。論文などの多くは三段型ですし、文章教室の講義やカルチャースクールでも三段型を中心に教えるようになっています。三段型の構成は、

首(序論)……書き出しや前置き、前提条件など文章の始まり。つまり、導入部。
胴(本論)……本文。芯となる部分。
尾(結論)……書き出し・本文に対しての結論。この「尾」か「首」で主題を明記。

のようになります。この三つがしっかりしていれば、読み手には内容が伝わります。ここで気をつけなければならないのは、序論から結論まで統一された内容であることです。また、胴が一番長くなります。頭でっかちや尾が大きい文章は、読み手にとってはあまり詠み読みやすいものとはいえません。