わかりやすい日本語を書くために
語句と文字の選び方

助詞の使い方(1)

助詞とは簡単に言うと「てにをは」と呼ばれる語です。 「私は学校に行った」に使われる「は」や「に」などです。 この他にも、「が」、「を」などがあり,、前にある名詞と後に来る動詞との関係を表します。 

格助詞の「は」と「が」
私たちは日常特に意識することなく「は」と「が」を使い分けています。しかしこの「は」と「が」の使い分けは、いざそのすべてを説明するとなると専門家の間でも議論となるような複雑な問題を持っています。とはいえ、基本的な使い方はさほど難しいものではありません。ここでは細かい問題にはふれずに、「は」と「が」のもっとも基本的な違いを見ることにします。 文には大きく分けて、名詞を述語とした「名詞文」、形容詞(イ形容詞)や形容動詞(ナ形容詞)を述語とした「形容詞文」および動詞を述語とした「動詞文」があります。具体的には次の通 りです。

・池田さんは社長だ。(名詞文)
・池田さんはやさしい。(形容詞文)
・池田さんが来た。(動詞文)

これらの文ではいずれも主語が「池田さん」ですが、名詞文と形容詞文は主語が「は」で示されているのに対し、動詞文では主語が「が」で示されています。このように、通 常「は」は名詞文および形容詞文の主語を提示し、「が」は動詞文の主語を提示するという違いがあります。
また先の例は「は」と「が」を入れ替えることも出来ますが、その場合は解釈が異なり、特別 な意味を持つようになってきます。

・池田さんが社長だ。(名詞文)
・池田さんがやさしい。(形容詞文)
・池田さんは来た。(動詞文)

名詞文や形容詞文の主語に「が」を付けると、「社長なのは誰ですか?」、「やさしいのはどの人ですか?」といった疑問への答えや、「他のどの人でもなく池田さんこそ」が「社長」であったり「やさしい」という解釈になります。一方、動詞文の主語に「は」をつけた場合「他の人は来なかったが、池田さんは来た」のように他の人物を排除するような解釈となります。
ここで挙げた例は「は」と「が」の使い分けの一部であり、また使われる場面 によって例外もありますが、ここでの違いをまとめると以下のようなります。
1)通常は、名詞文・形容詞文の主語は「は」、動詞文の主語は「が」で示す。
2)名詞文・形容詞文の主語を「が」、動詞文の主語を「は」で示すと、他を排除して該当者を特定するような解釈となる。

 

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