わかりやすい日本語を書くために
文章表現

長い文と短い文

「分かりやすい文章は短い文で構成されている」とはよく言われます。しかし、全ての文をみな短くすればそれで分かりやすい文章ができあがるわけではありません。この「分かりやすい文は短い文である」の意味するところは、必要以上に文を長くしない、ということです。では、どの程度の長さが基準となるのでしょうか。現在文の長さには一定の基準はありません。文章の種類によってもことなりますので、一律に長さを規定することは意味がありません。しかし、読み手を予想して次のような条件に気をつけて書くことが必要です。

1.一文にはひとつの事柄を書く
あまり関係のないことを一つの文に盛り込んで文を長くしすぎないようにします。一つの文に繋ぎにくい二つの文では分ける必要があります。言い換えの文、話題の転換といった内容を持つ文はそれぞれ独立させます。

2.一文の中で繋ぐ言葉を多用しない
一つの文の中で、「が」、「ので」、「で」、「けれども」といった文を繋ぐ言葉を多用しないようにします。

3.短すぎない
短い方がいいといっても、あまり短くした文が連続すると文章としては読みづらくなってしまいます。
実際に文章を書くとき、差し支えのない範囲で長短を混ぜることを意識してください。その上効果 という点を考えますと、長い文と短い文の持つ特色をそれぞれに生かすということも文章表現上は大切な技術となります。以下に文の長さと分かりやすさの関係をまとめておきます。

文の長さと読みやすさ(元国立研究所:盛岡健二氏)

教科書 小学3年 小学6年 中学3年 高校3年
      28     36    54     74
雑誌 児童雑誌 大衆雑誌 文芸雑誌 論文
29.1  37.5      42.5    58.7    75.7

読みやすさ 非常にやさしい やさしい 普通むつかしい 非常にむつかしい
30字以下 35字前後 40〜45字 60字前後 70字以上

文の長さと同様に分かりやすさに影響を与えるものに、段落の長さがあります。段落は文章で構成されていますが、1段落を2〜3文で構成し、1文は40〜60字程度でまとめるのことを目安にしてください。