わかりやすい日本語を書くために
文章表現

敬体と常体

文体を「です、ます調」(敬体)にするか、「だ調」、「である調」(常体)にするか迷うことがあります。どちらを使うのかは、文の目的によって使い分けることになります。
(1) 「です」「ます」調
(2) 「である」調
(3) 「だ」調
それぞれは意味合いが少しずつ異なり、
(1)は丁寧な文章
(2)は格調高い文章
(3)は簡素な文章
を感じさせます。それぞれはそれぞれの役割があるわけです。論文は(2)(3)が一般 的で、小説、一人称の文などは(1)(3)、三人称は(3)と言うのが多く見られる形式です。
では、文章表現上の効果ということから敬体と常体のどちらがいいのでしょうか。残念ながら、どちらか一方が他方より優れているとは一概に言えません。もともと、敬体の「です、ます」は話し言葉からきていますので、相手に話しかけるような調子があります。したがって、常体の「だ、である」より柔らかく、優しく感じます。このような敬体の持つ特徴からか、最近の傾向として、ソフトウェエアの取扱説明書などは敬体で書かれることが多くなっています。反対に常体の「だ、である」は「です、ます」に比べ簡潔な表現となりますので、箇条書き的な要素を持つ文章には適しています。
ここで重要なことは、文章の中できちんと統一をしておくということです。常体の文章になれた人が敬体の文章を書くと、文末は敬体でも、文章の途中が常体になってしまう、といったことが起こります。こうなると文章を読んでいても何となく違和感を感じるようになり、文全体の調子が悪くなってしまいます。